大人と女性の生き方・COMへようこそ。管理人のMOKUSEIです。
作家兼フリーライターとして生活している管理人による、大人と女性の生き方がちょっと楽しくなる考察サイトです。毎週更新中。
今回のテーマは、「猫って懐くの? 猫とお引越し。を考える。」です。
では、ごゆっくりお寛ぎください。
目次
猫という生き物
近年爆発的な人気を誇る「猫」。動画でも可愛い投稿をたくさん見かけますね。
猫は、日本の干支にも身の回りの動物としては唯一出て来ない哺乳類ですが、
日本人との関わりは非常に深く、江戸時代にはその辺にふつうにいたり、どこかの飼い猫という地位にいたりと、
昔から非常にポピュラーで愛されてきた生き物です。そんな猫という生き物について、人との関りや、懐くの?ということについて考えていきたいと思います。
寝る仔、から「ねこ」へ
「猫」という呼び名は、日本に於いて、昔からの言い伝えによれば良く寝る「仔」、つまりまるで人の赤子のように寝てばかりいるから「ねこ」となった説が有力のようです。
その後、「猫科」という生き物の生物学的なカテゴリがきちんと決まっていき、ライオンも猫科、チーターも猫科、と分類されるに従い、
猫の祖先はこういった猫科の哺乳類だったみたいだよ、という遡り学説が今の猫のルーツになっているようです。ただし、山猫などの種類もいるので
すべての猫は猫科の生き物がルーツです、というわけではなさそうです。そのあたりは生物学者さんにお任せするとして、
日本での猫は、寝る仔(こ)→ねこ、として可愛がられてきました。
江戸時代の遊女は素足だったため、寒い足元に可愛がっている猫を纏わりつかせて暖を取った、という話は有名ですよね。
猫は家につく(懐く)と言われている
一応動物系の資格を持つ管理人が、勉強してきたところによると、諸説ありますが
猫というのは、家につく、すなわち「場所」につく(懐いて居続ける)習性を持つと言われます。
分かりやすく言うと、生活圏に居座る、心地良い場所や空間に懐くということです。そこにどんな人間や動物がいても我関せず、というところは、こうした習性があるからですね。
犬のように飼い主にベッタリ、というよりも、
「家にいつもいる飼い主さんだから懐く」というのが、猫が懐いている本来の状態かと考察できます。
いきなりちょっとガッカリかもしれない結論を書いてしまいましたが、ご安心ください。まだ続きがあります。
猫は人にも懐くは本当
ここで、管理人自身の話をしたいと思います。管理人は、2匹の猫を飼っていますがそれぞれ種類も性格もバラバラ。同じなのは性別だけです(♂)。
この2匹のうち、10歳になった兄貴猫は人間が大好き。どんなにいつもの環境でまったり幸せそうでも、家族の近くに来て膝に乗りたがります。
こういう状態も、「飼い主の膝の上」という環境に懐いていると言ってしまえばそれまでですが、
最近、特に人に懐く猫は増えているようです。飼いやすい猫へと交配されてきたブリードの歴史ももちろん関係していると思われ、野性味がどんどんなくなっている様子です。
こういった、人に懐く猫というのは、表現を変えると、愛着障害や分離不安がある、などと言われてしまう状態ですが、猫の場合、ちょっと表現としてしっくり来ません。
なぜなら、愛着障害や分離不安とは、飼い主や家族のそばから離れること自体を恐れることを言うのですが、
猫の場合、自分が気の済むまでそばにいたいだけ、ということがほとんどだからです。
つまり、要するに難しいことはさておき、
猫はちゃんと人に懐くということが言えます。
ちゃんと、というのは、独立心を持って甘えてくる、ということですね。依存するのではなく対等な関係性で懐いてくる。
それが、猫の人の懐き方の魅力です。
猫と引っ越しについて
猫は、人にも懐くし家にも懐く(つく)ということを書いてきましたが、そんな状態の猫を連れたお引越しって、どうなんでしょうか。
猫というのは、テリトリーが狭い範囲のほうが幸せな生き物です。何キロまで、という詳細な限界があるわけではないのですが、
例えば犬は、普段の散歩コースの中までが「テリトリー範囲」なので、毎日異常がないかどうかしっかり嗅いで確認しながらお散歩します。
この時、犬の場合は数キロに渡る範囲が「確認しないと気が済まないテリトリー」であっても、そこへ行くことができれば特に苦にならず、むしろ喜ぶタイプのワンちゃんは多いです。
しかし、猫はそこが違っています。
猫のテリトリー範囲は小さい
猫の運動神経は、瞬発力やジャンプ力があり、高いところにも登ることができる代わりに持久力があまりありません。
長く走り回るのはめんどくさい、という猫がほとんどです。
これが意味することは、猫という生き物のテリトリー範囲がもともと小さい(狭い)ということです。
そして、狭いほうが幸せであるところが、犬との大きな違いです。では、なぜ狭いほうが幸せなのか?と言うと、
見回る範囲が少なくて済むからです。
こういうところも本当に猫っぽいと思うのですが、彼らは持久力に欠けるので基本めんどくさがりです。できればいつもだらだら寝ていたい。
ところが、猫の習性で、1日1度はいつもの場所に異常がないか確認しなければ落ち着かないのにその範囲が広すぎると、逆にストレスになるのです。
猫は、「なるべくだらだら過ごして遊ぶ時だけ思いっきり遊んでいたい」のに、見回る場所が多いのは猫にとって幸せではないのです。
なんかわかる気がする、と思いませんか、その気持ち。
猫との引っ越しは、住めば都(みやこ)になる
新しい環境に慣れることが下手な猫にとって、テリトリーが変わるどころか飼い主さんと一緒にお引越ししたら、さぞかしストレスであろうと思いますが、実際にストレスは相当であると思います。
ただし、猫は良くも悪くも現金なところが多分にあるので、全く新しい環境が気に入れば、そのうち慣れてしまうだろうと予想されます。
住めば都(みやこ)。
住むしかないならそこで新しく落ち着く場所を見つけ出し、早いとこその場所での自分の立ち位置を確立するほうが合理的であると判断するのが猫です。(おおまかに言えばですが)
むしろ、寂しがるのは犬のほうが確立は高いであろうと思います。何しろ、お散歩していた風景までまるっきり変わってしまうのですから。
犬にとって、引っ越しとは、
新しい学校に転校してきた転校生と同じような心境だと思います。
周りにどんな犬が住んでいるか、というところから新しく関係性を構築しなければならないので、心理的に大変なストレスがかかると予想できます。
一方で猫の場合は、外を散歩する、という行為があんまりない(室内飼いしてくださいね)ので、新しい家の中に慣れてしまえばOKです。
どこまでも我が道を行く生き物ですよね。羨ましい・・・。
猫は室内飼いをしてほしい
プチコラムですが、猫の飼い主さんにはぜひ、室内飼いを徹底してもらいたいと常々思っています。理由は2つあります。
1つ目は、繁殖力が低くない猫にとって、外の世界は刺激が強すぎるので繁殖ができないのに誘惑がある状態はとてもツラい、ということが理由です。
2点目が、
単純に危ないからです。
これら2点が大きな理由です。
交通事故や迷子、どこかに挟まって抜け出せない・・・などなど、
そもそもお庭やベランダの散歩程度でOKくらいのテリトリー意識の猫にとって、外に行くのはデメリットばかりです。
避妊や去勢をしているから大丈夫、ではなく、避妊や去勢の有無に関わらず、
飼っている猫は外に離すべきではないですし、必要がない、ということを理解してもらいたいと思っています。
人にとっては「つまらないかも」という世界が、猫にとっては最高に安心な幸せな世界だったりするので、一緒にお出かけするなら最小限にしてあげてほしいと思います。
やっぱり、いつもの場所が落ち着きますからね。